南アフリカ共和国暫定憲法(1993年)

1993年の暫定憲法。本法のもとで1994年の総選挙がおこなわれ,大勝した ANC を中心とする議会で1996年憲法が正式に採択された。

条文

第三条
  1. アフリカーンス語,英語,ンデベレ語,ペディ語,スワティ語,ツォンガ語,ツワナ語,ツワナ語,ヴェンダ語,コーサ語およびズールー語は国のレベルにおける南アフリカの公用語であり,これらの言語の発達と平等の使用および享受の促進のための条件が創出されるべきものとする。

  2. 言語に関する権利,および本憲法の発効時に存在する諸言語の地位は,縮減させられてはならない。また,,言語に関する諸権利と,地方レベルにおいてのみ存在する言語の地位が,第9項に定められた諸原則に従い全国的に伸張されるよう,国会の法律により規定されるものとする。

  3. 実行可能な場合にはどこでも,国政レベルにおけるあらゆる公共行政との折衝において,個人はあらゆる南アフリカ公用語から彼もしくは彼女が選択するところの言語を用い,およびその言語により通達される権利を有する。

  4. 言語政策および実行に関する地域差は,許容される。

  5. 州の立法機関は,少なくとも全議員の三分の二の多数により採択された決議により,第1項で言及された言語のいずれか一つを,当該州の全体もしくは一部について,その立法機関の権限内の権能および機能の一部または全体について,公用語であると宣言することを許される。ただし,本憲法の発効時点に,あらゆる範囲およびあらゆる機能に関して存在する,言語に関する諸権利および公用語の地位は,縮減させられてはならない。

  6. 実行可能な場合にはどこでも,州政府レベルにおけるあらゆる公共行政との折衝において,個人は第5項で考慮されたところのあらゆる公用語から彼もしくは彼女が選択するところの言語を用い,およびその言語により通達される権利を有する。

  7. 国会議員は,彼または彼女が選択するところの南アフリカ公用語において,国会で発言することを許される。

  8. 国会およびすべての州立法機関は,本条を条件として,使用,実行可能性および費用に関する諸問題を考慮し,政府が機能するための公用語の使用に関する規定を立法することを許される。

  9. 立法,公共の政策および実行は,政府のあらゆるレベルにおける諸言語の使用に関して,本条の諸規定および以下の諸原則に服するものとする。

    1. すべての南アフリカ公用語の発達のため,およびその使用と享受の促進のための条件を創出すること
    2. 本憲法の発効時において特定地域に限定されている言語の権利および地位の伸張
    3. 搾取,支配もしくは分断の目的のための言語使用の防止
    4. 多言語主義の促進および翻訳機構の供給
    5. 公用語以外の,共和国で話されている諸言語への尊重の涵養,およびそれらの適切な場面における使用の奨励
    6. 言語に関する権利,および本憲法の発効時において存在する諸言語の地位を縮減しないこと
    1. 9項で言及された諸原則への尊重を促進するため,および南アフリカ公用語の更なる発展のために,独立の全南ア言語委員会 (PANSALB) を上院により設置するための規定が,国会の法律により制定されるものとする。

    2. 全南ア言語委員会は,本節において考慮されたいかなる法案に関しても,諮問され,また勧告をおこなう機会を与えられる。

    3. 全南ア言語委員会は,ドイツ語,ギリシア語,グジャラティ語,ヒンディ語,ポルトガル語,タミル語,テレグ語,ウルドゥ語および南アフリカの共同体で使用される他の言語に対する尊重を促進することについて責任を負う。アラビア語,ヘブライ語およびサンスクリット語その他の宗教的目的で使用される言語についても同様とする。

関連リソース


2008年07月22日
平野敬 [HIRANO, Takashi]
t.hirano.jp@gmail.com