ガンビア共和国憲法
Constitution of the Republic of Gambia

条文

前文

全能なる神の御名において。

われらガンビアの人民は,偉大にして歴史的な事業を成し遂げてきた。われらは,われらが如何にして統治されるべきかについて自身の意見を有してきた。この憲法はわれらの意思を含むものであり,また善良な統治と公正・安全かつ繁栄する社会とを調和させるものである。

ひとつの人民としてのわれらの希求と切望は,独立の獲得の上に国を建設するという事業にわれらが寄せたところの情熱と熱望に反映された。しかしながら,過去近年の自己保存的な規則は,まもなく権力の濫用とそれに関連する悪徳を勃興させ,ガンビア人民の全体の福祉を損ねた。それゆえ,主権を有するガンビアの人民は,そうした諸悪を正すため,1994年7月22日に政府の変更を承認した。

本憲法はわれらに,自由・正義・清廉および説明責任に対するわれらの関与を確約する,基本的な法を与える。また本憲法は,あらゆる権力は人民の主権的意思から生じるという原則を確約する。

本憲法に掲げられた基本的権利および自由は,民族的理由・性別・言語・宗教によらず,万人の人権および基本的自由に対する尊重およびそれらの遵守を,いかなる時においても保障するものである。われらの基本的権利を認めるにあたり,われらはこの国の市民としてのわれらの義務と責任についてもまた確約する。

第二共和制の到来を告げるにあたり,われらはわれら自身およびまだ生れていないガンビアの諸世代に,われらの社会の平和および安定,ならびにあらゆる時におけるガンビアの善良な統治のための指針として,本憲法を与える。

この精神において,われらはわれらの愛する国に対する確固たる忠誠を誓い,また諸民族の偉大なる神が,われら全てをガンビアに対して永遠に誠実たらしめんことを祈る。

第十七条【権利と自由】
  1. 本章に掲げられた基本的人権および自由は,ガンビアのすべての行政組織およびその機関,立法府,および適用可能な場合にはすべての自然人および法人により,尊重され維持されねばならず,また本憲法に従い裁判所により執行可能なものとする。

  2. ガンビア内のあらゆる者は,彼または彼女の人種,肌の色,性別,言語,宗教,政治的もしくは他の意見,国籍上のもしくは社会的出自,財産,出生もしくは他の地位によらず,本章に含まれる基本的人権および個人の自由を賦与される。ただし,他者の権利および自由に対する,ならびに公共の利益に対する尊重を条件とする。

第十九条【個人的自由に対する権利】
  1. 各人は,個人的自由と安全に対する権利を有する。何人も,恣意的扱い,逮捕もしくは勾留の下に置かれない。何人も,法律により定められた理由および手続に従ってなされる場合を除いて,彼もしくは彼女の自由を奪われない。

  2. 逮捕もしくは勾留された者は,合理的に実践可能な限り速やかに,かついかなる場合においても三時間以内に,彼もしくは彼女の理解できる言語において,彼もしくは彼女の逮捕もしくは勾留の理由について告げられ,かつ法実務家に相談する権利について告げられる。

  3. 以下略
第二十四条【法による安全保障および公正な審理】
  1. 刑事犯について起訴された各人は,

    1. 有罪と立証され,または自ら有罪と認めるまでは,無罪と推定される。

    2. 起訴されたときに,彼または彼女の理解できる言語において,かつ詳細に,その告訴の性質について告げられる。

    3. 彼または彼女の防御を準備するのに十分な時間と便宜を与えられる。

    4. 彼または彼女の防御を自ら,もしくは彼または彼女自身の出費により選任した法的代理人により,法廷においておこなうことを許される。

      なお,死刑もしくは終身刑を伴う事犯について起訴された者は,国家の出費において法的扶助を受ける権利を有する。

    5. 法廷において,検察官に召還された証人を,自らまたは法的代理人により審尋するための便宜を提供される。また,検察官に召還された証人に適用されるのと同じ条件において,彼または彼女のため法廷に証人を出席させ尋問するための便宜を与えられる。

    6. 彼または彼女が訴追の審理において使用される言語を理解できない場合,支出なしで通訳の補助を受けることを許される。また,彼または彼女自身の同意があった場合を除いて,審理は彼もしくは彼女の欠席においてなされてはならない。ただし,彼または彼女が,彼または彼女の臨席において手続を継続することを実行不能にするような行動をなし,裁判所が彼または彼女を退出させ審理を欠席のまま進めるよう命じたときを例外とする。

  2. 以下略
第三十二条【文化】

各人は,あらゆる文化,言語,伝統または宗教を維持し促進することを認められる。ただし,本憲法の諸規定,および本章により保護される権利は他者の権利ならびに自由および国の利益,特に統合を害してはならないという条件に従うこととする。

第三十三条【差別】
  1. あらゆる者は法の前に平等である。

  2. 第5項を条件として,それ自体およびその効果が差別的な法律は制定されてはならない。

  3. 第5項を条件として,何人も,法に基づき行動するあらゆる者,またあらゆる公務もしくは公の機関の役割を遂行するあらゆる者によって,差別的な方法で待遇されることはない。

  4. 本章において「差別」という表現は,人種,肌の色,性別,言語,宗教,政治的または他の意見,国籍上のまたは社会的出自,財産,出生または他の地位による個々の区分に完全にまたは主に依拠して,異なる個人に対して異なる取り扱いを遇すること,すなわちそうした区分の一に属する個人には能力を認めずまたは制限する一方で他の個人にはそれらを課さないこと,あるいは一方に特権や利益を賦与するが他方には賦与しないことを言う。

  5. 以下略
第八十九条【国会議員の資格】
  1. 個人は,以下の条件を満たす場合に国会議員の被選挙資格を得る。

    1. ガンビア市民であること。
    2. 21歳以上であること。
    3. 指名日の少なくとも1年以上前から,選挙区の住民であったこと。
    4. 国会の審議に参加するのに十分な程度に,英語を話せること。
    5. 第四十三条により要求されるように,独立選挙委員会に彼または彼女の資産を寄託していること。
  2. 以下略
第百五条【国会における言語】

国会における職務は,英語もしくは国会法で規定される他の言語により遂行される。

第二百十八条【文化的目的】

国家およびガンビアの全人民は,諸言語,歴史的場所,ガンビアの文化的・自然的・芸術的遺産を保護し,保存し,および涵養することに努める。

法令情報

発効
1997年
全面改正
2002年

関連リソース


2008年07月22日
平野敬 [HIRANO, Takashi]
t.hirano.jp@gmail.com